秋山 え、マジっすか。植物に話しかけるんですか。あの梅宮辰夫が? あのドスの効いた声で「おはよう」って?
アンナ 「元気か?」って。そんな感じなの。うちで飼ってたワンちゃんに対してもそうだったし。トリミングに連れていくのも全部自分で、1匹1匹、トリマーさんのところに行って、「この子は耳を1センチ切ってください」とか、「こっちは丸刈りで」とか、全部自分で細かく指示を出しに行ってた。トリマーさんへのこだわりもすごくて。
秋山 自分で言ってるんですか。あの梅宮さんが、トリマーさんにセンチ単位の指示出すって、想像つかないですね。
「僕がやります」イボ痔手術後の娘を想う父の奇行
アンナ 今年の6月に『フルコース』っていうがんの闘病と家族の日々を綴った本を出したんです。ここにね、父がどんなにおかしくて、どれだけ愛情深い人だったかっていうことが書いてあるんですよ。基本家族愛の本なんですけど。例えば、私、若い頃にイボ痔になったんですけど、それも包み隠さず書いてある。
秋山 え、いいんすか、そんなにさらっと。すごい話の入り方ですね。いきなりトップギアじゃないですか。
アンナ 手術したんですけど、術後が結構大変で。傷口が変にくっついちゃいけないから、毎日消毒して、金属の棒を入れられるのね。
秋山 マジっすか。お尻の穴のとこに? うわー、痛そう。想像しただけで鳥肌立ちました。
アンナ 外来で毎日通院して、先生がステンレスの棒を入れるんです。その棒が、日を追うごとにだんだん太くなっていって。
秋山 イボ痔ってそんな大変なんだ。初めて知りました。壮絶な治療ですね。
アンナ で、ちょうどそのとき家族でハワイに行く予定があって。でも私、もう無理だと思ったの。毎日通院しなきゃいけないから。パパに「ごめん、今回はハワイ行けないから」って言ったら、もう大変ですよ。「なんでだ!」って烈火のごとく怒って。どうしても私と行きたい、家族全員で行きたいっていう人だから。
秋山 治療を中断するわけにはいかないですよね。
アンナ そうなんです。先生が毎日棒を入れなきゃいけないからダメって言ってるよって言ったら、うちのパパは「分かった」って言って、なんと先生のところへ自ら行って、すごい真剣な顔で「先生、その棒の入れ方を私に教えてください」って。
秋山 え、お父さん自ら「俺がやるからハワイに連れていく」って?

