屋内は強烈な異臭が漂い、床に何かを引きずったような痕跡が奥の8畳間に続いていた。

見つかったのは…

 そこで、恐る恐る8畳間に入り床に2枚重ねになっていたトタンを取り除いたところ、彼らの目に衝撃の光景が飛び込んでくる。井上さんが仰向けで倒れ死亡していたのだ。

 通報を受けた群馬県警松井田署(現・安中署松井田分庁舎)の署員が現場に急行。

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 遺体を確認すると、右手の3ヶ所に鋭利な刃物で刺されたような深い傷があった他、大小合わせて全身24ヶ所に刺し傷、さらに心臓がえぐられ、肋骨3本が折れていることが判明する。

 また、小屋の中で井上さんの所持品43点(カメラ、手編みの白色帽子、高崎駅のスタンプが押された旅行帳、10時9分で針が止まった腕時計など)、地下足袋の足跡、殺害時に使用されたと思しき血が付着した軍手の跡を発見。

 遺体の出血量が少なかったことから他の場所で殺害された後に小屋に遺棄されたとみられ、それを裏付けるかのように小屋前の道路には車のタイヤ痕が残っていた。

 さらに司法解剖の結果、死因は刃渡り10センチ程度の刃物で滅多刺しにされたことによる失血死で、死亡推定時刻は8月13日夕方。

 親子連れが見かけた後にほどなく何者かに殺害された可能性が高いことがわかる。