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「あれはこの先で切り離されるんだよ」
博多方面から現れたのは……鮮やかなオレンジ色の車体!
特急ハウステンボスだ。鳥居の向こうを豪快に駆け抜けていく。その後ろには、連結されたシルバーの車体が続く。特急みどりである。
あっという間だった。最後尾を見送ると、あとには風鈴の音が優しく響く参道だけが残された。
「あれはこの先で、ハウステンボス号が切り離されるんだよ」。
そんな男性の得意げな声が聞こえてくる。長年連れ添っているらしい夫婦の参拝客。
そう、連結されていた特急ハウステンボスと特急みどりは、いわゆる「多層建て列車」である。
ともに博多を出発し、有田駅の次の早岐駅で切り離される。特急ハウステンボスはそのまま南下して大村線のハウステンボス駅へ、特急みどりは進行方向を変えて佐世保駅へ向かうのだ。
有田駅の時刻表を見ると、列車は毎日30分に1本くらいの間隔でやってくるらしい。
参道を列車が駆け抜けるという珍しい光景に、参拝客は楽しませてもらえる。一方で、そのたびに境内へ鳴り響く警報音に、もしかすると陶祖・李参平は「もう少し静かにしてくれ」などと思っているかもしれない。
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