この8月に初小説『漫画でイけ』を刊行した、漫画家・作家の鳥トマトさん。SNSで話題を呼んだ『東京最低最悪最高!』をはじめ、人間の生々しい心理をリアルに描き出す作風には、読者から「この作者は性格が悪い」などの声が届くこともあるという。大きな共感と、時に反発もされながら、鳥さんが描き続けたいものとは?(全3回の2回目)

鳥トマトさん。1992年生まれ、福岡県出身、一橋大学卒。現在漫画『私たちには風呂がある!』、漫画『二月に殺して桜に埋める』、小説『まだおじさんじゃない』を連載中 ©末永裕樹/文藝春秋

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――鳥さんが描く人物は、非常に生々しく、切実さが伝わってきます。毒々しいといってもいいかもしれませんが……。

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鳥トマトさん(以下、鳥) 毒々しくしようとは思ってないんですよ。つまり、毒々しい人間なんだと思います(笑)。

――でも、鳥さんの物語は後味の悪い話じゃないですよね。「毒々しい」と言ってしまいましたが、露悪ではなく魅力的なキャッチーさだと感じます。

 むしろ、マンガの感想で「ざまぁ系にしてはインパクトが足りませんでした」みたいなコメントが来ることもあります。

「性格悪い」と言われることは…

――「ざまぁ系」、主人公を貶めたキャラが後に痛い目をみるというような。

 「最後にこのいやなキャラがひどい目に遭うと思ったのに、遭わないじゃん」みたいな。そういうジャンルだと思って読む人もいるんですよね。

――登場人物が、思っていることをド直球でしゃべり倒しているからかもしれません。いやなことも含め。

 でも、みんな思っているんですよ、そういうことを。いやな気持ちって無視したところでなくならないじゃないですか。しょうがないから見つめ続けている。だから「性格悪い」とか言われることは引き受けるしかないかと思います。