前から薄々思っていたことがある。高市早苗首相の「外交がヘタ」疑惑である。続けて言うなら「可視化されると焦りまくる」事態である。
東京新聞は「卑屈な態度」と批判
どういうことか。まず直近では、アメリカが国際刑事裁判所(ICC)の赤根智子所長を制裁対象に指定したニュースがあった。すると高市首相は、「大変残念に思っている。これからも米国を含む関係国と意思疎通を継続しながら対応していく」と述べた。
このメッセージをどう考えるか。新聞各紙を見てみよう。
読売新聞は、
《米国の圧力の前では、法の支配どころか、自国民の職務継続の権利を守るという決意すら示せないのか。失望を禁じ得ない。》
かなり厳しい。東京新聞は「卑屈な態度」と批判。毎日新聞は「米国におもねるだけの外交の限界」とした。唯一、産経新聞は高市首相の対応を「妥当だ」と評価した。
実は日本政府には「作戦」があったという。昨年、約80カ国が米国によるICC制裁を批判する共同声明を出した際、日本は参加しなかった。
朝日新聞によれば、当時の政府高官は《いま米国を刺激するのは得策でない。赤根所長に制裁が及ばないようにするためだ》と説明していた。つまり、表では米国を強く批判せず、水面下で交渉して赤根氏を守るという外交戦術だったのである。
問題はここからだ。赤根氏は結局、制裁されたのである。
ならば「その外交は正しかったのか」という検証が必要ではないか。同じやり方を続けていいのかという話にもなる。朝日新聞の論説主幹は《外交は結果責任である。》として「外交の失敗」まで言及していた。
ちなみにこれは「赤根氏が日本人だから守れ」というだけの話ではない。日本政府が掲げる法の支配を、同盟国アメリカに対しても貫けるのか。そこも問われている。
