意外にもフレンドリーな態度に驚いたが、イメージ通りのアメリカ人像に安堵の気持ちもあった。同席したマイケルは、立て板に水のように話を続けた。

 話の内容は、本当にたわいもない基地内での生活のことだった。時にはマイケルの冗談に大笑いすることもあった。タトゥーに対する考え方はアメリカと日本では大きく違うし、外見で人を判断してはいけないなと反省をした。

 そんなふうに楽しく過ごし、私は30分後にはマイケルと携帯電話の番号を交換していた。帰り道に、エスコートをしてくれた友人が、無防備すぎるとたしなめた言葉も耳に入らなかった。

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マイケルに見た「心の闇」

 その後、私は幾度となく基地の外でマイケルと飲食を共にすることになった。なぜか支払いは、いつも私持ちだった。

 はじめのうちはさほど気にかけなかったものの、次第にマイケルは非常識な依頼をするようになってきていた。最たるものはこれだろう。

「純平、携帯電話が止められちまうんだ。クレジットカードを貸してくれ」

 こんなことは日本の友人にも言われたことがない。

「マイケル、ごめん。俺も今月は支払いが苦しくてカードがストップされているんだ」

 私が言うと、マイケルは、「YOU BITCH!」と乱暴に言い放ち、電話を一方的に切った。

 その頃から、私はマイケルの心の闇を垣間見るようになってきていた。

 深酒をすると、決まってマイケルはこんな話をした。