「俺の親は売春婦」
「俺の親は売春婦だったんだ。だから俺はコカインの売人をするしかなかったんだ」
「普通の仕事はなかったのか?」
「おい、俺は小学校すら行ってないんだぜ。父親も誰かもわからない。ハンバーガー屋で働くってか。貧乏はうんざりなんだよ、俺はコカインを売るしかなかったんだ」
「今は真面目に働いているじゃないか」
私が落ち着くように言うと、マイケルは語気を強めた。
「いや、違う。俺は保護司に騙されたんだ。あの野郎、南の島(沖縄のこと)に行けばいい生活ができると言いやがったが、実際はどうだ。規則、規則で息がつまりそうだ。それにマリファナすら自由にできやしない」
まだ、止まらない。
「俺は、コカインのなわばり争いで街中で銃をぶっぱなしていたんだぜ。今はそんなことはしていないのに、たかだか飲酒運転程度で給料は減らされるし、まったくやってられねーよ。これなら、ムショにいるのとなんら変わらないぜ」
その後もマイケルはくだをまいていた。
総括すると、アメリカでコカインの売人をしていたマイケルは刑務所での服役歴があり、二度目の服役から社会に出た際に、保護司に海兵隊に入隊するように勧められた。そして沖縄に配属されたが、沖縄の米軍に対する厳しい世論などの予備知識はまったくなく、息がつまっているということだ。
