離婚会見で新しい恋愛の話題などすれば、世間からの批判や反発を招くだけだとわかっていたのだろう。だからこそ彼女は即座に反応し、オーバーな仕草をみせることで「あり得ない」というメッセージを強調したのだ。

上半身がのけぞるほど避けたかった話題とは

 それでもレポーターは高橋さんのヒット曲にかけて「美佳さんの新たなロードは何色か」と追撃した。

 高橋さんを連想させる「ロード」という言葉が出た瞬間、三船さんの上半身がかすかにのけ反り、マイクから少しだけ身体を引いた。この会見で三船さんはほとんど高橋さんに言及しておらず、高橋さんの話題と精神的に距離をおきたいことが見て取れたが、この時の動きもそれを表していた。

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「私はロードはないでーす。人生はありますけどね」

三船美佳 本人インスタグラムより

 だがすぐに平静を装うように口を大きく開け、身体をのけぞらせて笑い出し、ふざけた調子でそう返した。嫌な質問を笑ってみせることで、不快感を表に出さず受け流そうとしたのだ。しかし額には力が入り、細めた目の奥は笑っていないように見える。笑ってやり過ごさなければならないという理性と、高橋さんへの嫌悪感や不快感が激しくぶつかり合っていたのだろう。嫌悪感や忌避感をなんとか押し殺そうと無理やり笑顔を作ったために、おでこに力が入ったのだ。

 会見の最後には「私たちに対して賛否両論はあると思うが」と前置きしたうえで「娘もいるので、引き続き見守ってほしい」と語り、「精一杯という言葉を生き方で示していければいいな」と涙ぐんだ。

 離婚会見でありながらラフな服装を選び、バラエティ番組の時と変わらぬ明るいキャラと笑顔で臨んだのは、心の中には不安や傷を抱えていても、周囲の心配を断ち切り、これまでと同じように、これまで以上に仕事をしていくという覚悟を示したかったからだろう。そのミッションを彼女は見事に完遂したが、最後に見せた涙は偽らざる心情を表しているように見えた。

 まだモラハラという言葉が一般的でなく、芸能レポーターも次々と不躾な質問を投げかける時代にどうにか自分の心を守ろうとする離婚会見は、コンプライアンスが厳格になった令和の時代では見られないものだった。

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