「あいつ浮気してたよ」ありもしない噂を島中に流されて…

――いじめが本格的に始まったのは、いつ頃からですか。

川越 小学3年生のときに転校生が来たんです。当時流行っていた『35歳の高校生』(日本テレビ系)というドラマの影響を受けていたのか、その子がクラスに「1軍、2軍、3軍」みたいな階級付けの文化を持ち込んで。

 階級付けでクラスがめちゃくちゃに荒れて、私は一番下の階級に位置付けられたんです。主犯格の転校生は小学校を卒業すると同時に島から出ていったんですけど、一度ついたイメージは消えなくて。中学でも、ずっといじめられましたし、妬まれました。

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――受けてきたいじめで、なにが一番キツかったですか?

川越 荷物持ちをさせられたり、物を盗まれたりといったものよりもつらかったのは、精神的なダメージを受けるようなことでしたね。ありもしない噂を島中に流されたりとか。

 ちょっと男の子の隣にいただけなのに、それを見た子が写真を撮って「あいつ浮気してたよ」なんて噂を広められて。

 暇だから、みんな噂話が大好きなんです。防災無線みたいに、あっという間に広がるんです。

「ストレスで、寝る前にずっと髪の毛を抜いていました」

――そうしたことを祖父母には。

川越 絶対に言えませんでした。心配をかけたくない気持ちが強くて。ずっと1人で抱え込んでいました。ふたりの前ではニコニコして、お店の前でも看板娘ならぬ看板孫として笑顔でいるんですけど、1人になると部屋に引きこもって。ストレスで、寝る前にずっと髪の毛を抜いていました。

 朝起きると、ベッドが髪の毛で真っ黒になっていて。おばあちゃんに「何してるの?」って訊かれて、「ごめん、櫛の掃除してたら髪の毛だらけになっちゃった」なんて言い訳してましたね。

 

――自身の体を傷つけるようなことを。

川越 今でも覚えてるのが、唇の皮をずっと剥いていたことです。血が出て腫れあがるまで剥いて、そのかさぶたができたまま学校に行く。

 別に誰も心配してくれないんですけど、そうやって少しでも注目を浴びようとしていたんだと思います。そこまで追い詰められていましたね。