「その先の将来設計まで考えていた」なぜセクシー女優になったのか?
――セクシー女優になることに葛藤はありませんでしたか。
川越 なかったですね。むしろ、その先の将来設計まで考えていたくらいで。この業界に入ろうと決めたのには、3つ理由があったんです。知名度、資金集め、そして人脈。
知名度に関して話すと、今の時代、料理人が名前だけで売れるのは難しくなった。将来、自分のお店を開くときに、知名度がないと厳しいと考えたんです。女優の活動をしながらSNSの運用を学べば、自分のお店を持ったときに、それが大きな力になるなって。
――なるほど。
川越 次に資金。舞台女優さんだと、アルバイトをしながら活動している人が多いですけど、それだと料理も女優も中途半端になってしまう。セクシー女優なら、そのぶん得られる額も大きいので、それを自己投資や将来の開業資金に充てられる。
――最後が人脈。
川越 料理人だけだと、コミュニティが料理業界の中だけで完結してしまう。でも、この仕事なら、カメラマンさんやメーカーさん、海外の方々ともつながれる。その人脈が、将来お店をやるときに絶対に助けになると思ったんです。
「だから、同業者からは嫌われるんですよ」
――将来、自分の店を持ったときの布石になるように。
川越 はい。それに、セクシー女優は、みんなデビューという同じスタートラインに立てる。舞台女優さんのように、下積みとか一切関係ない。デビューしたら、自分がどれだけ頑張るかで道が決まるので「この世界に賭けてみよう」と。
――しっかり計算して。
川越 だから、同業者からは嫌われるんですよ。みんなが、そこまで考えずに飛び込んでくる世界なので。
――職場では、スカウトやデビューのことは誰にも言わず?
川越 もともと副業は禁止だったんです。でも、もう撮影も始まっていて、デビュー作が発表される3か月前くらいに、信頼している部長とシェフにだけ打ち明けました。
将来のビジョンとそれに必要な知名度、資金集め、人脈についても説明しました。「お金や男性に困っているわけではない。自分の夢を広げるために、この道を選んだので応援してほしい」と。
そうしたら、素直に応援してくれました。もちろん、止める人もいましたけど。「売れるもんなら、売れてみな」と言われて、「見とけよ」って思いましたね。
撮影=細田忠/文藝春秋
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