「報道の自由度」ランキングで世界の低水準に沈む日本。森友問題や裏金疑惑など権力の腐敗が放置される背景には、メディアの過剰な“お上品主義”があった? 衆議院予算委員会で大手新聞社に絶望した実体験とは――。

 評論家の佐高信氏の新刊『スキャンダル雑誌の作り方 「噂の眞相」人名録』(講談社)より一部抜粋してお届けする。(全2回の1回目)

写真はイメージ ©getty

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日本の「報道の自由度」ランキングは62位

「国境なき記者団」が発表した2026年の「報道の自由度」ランキングで日本は62位だった。トランプに圧迫されるアメリカが64位である。世界一は10年連続でノルウェーだが、ノルウェーの政治家はジャーナリストを中傷したり、不利な報道を「フェイクニュース」と決めつけたりしないという。当然のことができているだけでトップなのだ。

 日本は2010年の民主党政権時に11位になったことがあるが、62位というのは、オリンピックで言えば、予選の予選で敗退するようなランクで、「報道の自由」がないに等しい。

 つまり、権力批判がほとんど行われていないのである。しかし、このことをメディアの記者やディレクターはもちろん、受け手もどれほど自覚しているだろうか。

 公文書改ざんの森友問題や、裏金と統一教会に真っ黒に汚染された自民党の腐敗が解明されないままになっている時、ためいきのようにつぶやかれたのが、「『噂の眞相』が存続していれば」だった。

 権力者のスキャンダルを遠慮会釈なく暴いた『噂の眞相』が健在ならば、それに刺激されて新聞やテレビもスキャンダルを追及し、「報道の自由度」も30位くらいまでは上がったかもしれない。

 スキャンダル追及を日本の上品な新聞は大事なことと考えていないのではないか、とショックを受けた体験がある。