インフレ、物価高が叫ばれて久しい。高市政権が打ち出した食料品に限定しての消費減税も実施時期は来年4月からだとか、税率は1%になるだとか、もごもごする対応に国民の我慢は限界に達していると言っていい。
「やってる」感のアピールに反し…
こうした中、政権も為替介入を日米共同で実施する、電気やガソリンに対する補助金の継続など「やってる」感のアピールに忙しい。また日本のインフレ率は欧米諸国などと比べてノーマルであり、国も必死に国民を守っているんだと反論する。
だがデータは雄弁だ。2004年と2024年におけるアメリカと日本の平均年収と為替レートを比較すると彼我の差はあきらかなのだ。
アメリカはこの20年間で1.5倍(ドルベース)にGDPを増加させているのに対して日本は1.27倍(円ベース)にとどまっている。経済成長のスピードに大きな差が生じているのだが、この数値はそれぞれの国の給与所得者の平均年収の違いになって表れてくる。アメリカ人の平均年収はこの間、3万4197ドルから6万7027ドルと1.96倍に伸びているが、日本の給与所得者の平均年収は439万円から477万5000円とわずか8.8%の伸びにとどまっている。
平均年収の伸びでこれだけ大きな差がついているのだから、インフレ率がアメリカに比べればたいした問題ではない、などという説明がいかに詭弁であるかがわかるだろう。
両国の通貨の力関係に注目せよ
さらに日米の差を単純に金額だけで比較してはならない。この20年で両国の通貨の力関係が大きく変わってしまっているからだ。2004年におけるドル円平均レートは1ドル108円。2024年で151円。なんと40%近く円がドルに負けている状態にある。
この為替レートを換算して比較すると、2004年においてはアメリカの平均年収は日本円換算で369万3000円。当時の日本の439万円を下回っている。ところが2024年ではアメリカは1012万1000円と、20年前の2.7倍、日本の477万5000円に対して2倍以上の年収を得ていることになる。

