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チベット映画とペマ:ツェテン
――本作では、すれ違いはありながらも、サムキと父親の互いを思いやる関係が丁寧に描かれています。大人になったサムキの父親を演じているのは、監督の実のお父様だそうですね。チベット語の作品となるとどうしてもニッチになるので、たとえば新疆ウイグル自治区出身の俳優には全国的に有名な人が何人も活躍しているのに対し、チベット出身の俳優を目にする機会はあまりありません。
監督 私個人の意見ですが、チベットには過去に映画の撮影所がなく、映画そのものへの理解や、芸能の世界に興味を持って飛び込む人が、そもそも多くなかったことが大きな理由の一つではないかと思います。
チベット出身の俳優といえば、金巴(ジンバ)がいます。彼はペマ・ツェテン監督の作品などに出演してきた比較的有名な方ですが、昨年「生命樹」(原題)というドラマに出演して話題になり、初めて大勢の人に知られるようになったんです。チベットの俳優たちも、メジャーな作品にどんどん出演して、多くの人の目に触れることが必要なのかもしれません。
――ペマ・ツェテンのような世界の映画ファンの間で有名なチベットの監督は、チベットの若者たちの間でもよく知られているのでしょうか?
監督 ペマ・ツェテン監督のチベット全体における知名度はとても高く、私たち世代の映画製作者にとって、とても重要な存在です。文学や映画が好きな若者たちの間でもよく知られていますが、ただ、こうした分野に関心のない若者たちの理解はそれほど深くありません。
