9月11日に最終回を迎えるドラマ『Tシャツが乾くまで』(TBS系)。先の読めない展開で放送のたびに話題となり、主演を務める蒼井優(41)の演技力が、あらためて脚光を浴びている。
15歳で映画デビュー。多忙をきわめた23歳の頃、台本を読んですぐに涙が出ると気づいたことをきっかけに、一時は引退を考えるほど追い詰められたことも。しかし休養を挟んだ後、山田洋次作品などをはじめ、日本映画を牽引する女優として確固たる地位を築いていく。(全3回の3回目)
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役作りは話し合いを重要視
では、蒼井優は具体的にどのように役を作るのか。脚本は何度も何度も読む。人物が自分の中で立ち上がってくるまで読み込み、理解する。しかし、家で芝居を完成させて現場へ持っていくことはしない。
「家で脚本を読んでそのキャラクターというのを理解していくという作業はするんですが、練習をするということがないので、現場に入って監督との話し合いで決めていきます。それぞれのシーンというのは現場の空気とか、相手の役者さんとの探り合いとかから生まれることが多いですね」(シネマトゥデイ 2005年8月1日)
つまり、一人で役を完成させない。監督、共演者、衣装、美術、撮影現場。監督、共演者、衣装、美術、撮影現場。そのすべてとの対話を行い、空気を感じ、意図を読み取りながら、人物を立ち上げていく。だから信頼できる現場やスタッフへの愛を隠そうとしない。
日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を獲得した映画『彼女がその名を知らない鳥たち』(17年)では、衣装合わせの段階から「この服はどういう男に惚れていたときに買ったのか」とスタッフと話し合った。美術スタッフが作り込んだ部屋の細部からも演じる人物のイメージを受け取っていた。

