今回の高市総理のようなスカートスタイルなら、こうした「ダッチェス・スラント」や「ケンブリッジ・クロス」を取り入れてみることをお勧めします。あるいは、服や椅子との相性によっては脚を組むという選択もあります。
大切なのは、「女性はこう座るべき」ということではなく、その日の服装や椅子、相手との位置関係に合わせて、適切な所作を選択することです。
3月の日米首脳会談でも高市総理はロイヤルブルーのタイトスカートのスーツを着用していて、スカートの丈は今回とほぼ同じに見えます。
ところが着席時にスカートがずり上がることなく、スカート丈が全く気になりません。椅子や座る深さ、生地、カメラに対する身体の角度によって正しい姿勢を選ぶ必要があるのです。
パンツスーツという選択肢もあるが…
世界の女性大統領・首相の服装を見れば、パンツスーツは珍しいものではなくなりました。
女性政治家にとってパンツスーツは、今では「ユニフォーム」と評されることもあるほど定着しました。
その背景には、動きやすさや機能性に加え、男性政治家と同じスーツスタイルを選ぶことで、よりジェンダーレスな印象をつくる。その意味でも、パンツスーツは女性リーダーにとって合理的な選択肢となっています。
かといって、スカートスーツが「時代遅れ」というわけでもありません。今回の国連総会でも、トリニダード・トバゴのカムラ・パサード=ビセッサー首相をはじめ、タイトスカートを美しく着こなす女性リーダーの姿が見られました。
またアフリカや中南米の女性首脳は、それぞれの文化的背景を映した衣装で国際会議に登場することも多く、高市総理にとっても和装は選択肢の1つかもしれません。
大切なのは、「どう見えるか」でも「どう見せるか」でもなく、何をどう伝えるかです。そのメッセージは、言葉だけで伝わるものではありません。
服装、表情、姿勢、視線、声、身振り、相手との距離、そして空間。そうした非言語の要素も、言葉と同時に相手へ伝わっています。
非言語コミュニケーションもまた、戦略的コミュニケーションを構成する重要な要素なのです。
