3人の子連れは初めて

綾瀬 別の作品であったのですが、3人の子連れは初めてです。抱っこ紐で子どもをあやしながら家事するのは新鮮でした。

阿川 全く家事に関与しない夫(迫田孝也)にも従順でね。

綾瀬 それでいてお仕事と家事を両立していたからすごいですよね。

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法廷に立ちながら子育てにも奮闘 ©2026「ファーストボイス」製作委員会

阿川 あの頃は女性が学校を出て就職すると、3、4年勤めて寿退社することが本人も親も会社も望んでいることだとされていて。私の父も大変な男尊女卑で、お前も幸せになりたかったら真っ当な人のところに嫁いで、専業主婦になって子供を産むのが一番だと、言ってましたもん。バブルの頃から男性社会の中に女性が少しずつ入っていったけど、私自身、よほど優秀でない限り、活躍は難しいと思ってましたよ。

綾瀬 女性は結婚したら家庭に入ることが当たり前の価値観として、多くの人に植え付けられていたんでしょうね。

阿川 就職は一時的な社会経験みたいなもの。就職しても、たいていの女性は、今でこそ死語になっている「お茶くみ・コピー取り」ばかり。25歳を過ぎて結婚していなかったら「売れ残りのクリスマスケーキ」と言われてましたからね。

「29歳のとき、『ぶらさがってる』と…」

綾瀬 でもいまだに「売れ残りだ」みたいなことを言う人はいますよね。私も29歳のとき、「ぶらさがってる」と言われたことがあります。

阿川 ぶらさがってる!?

綾瀬 ある年上の男性から「29歳の女性は結婚がぶらさがっているから、怖くてご飯にも誘えない」と。

阿川 綾瀬さんが30歳までに結婚しようと必死に違いないから、グイグイ迫ってくるんじゃないかと。

綾瀬 待って、全然そんな気ないんだけど! って感じでした(笑)。

阿川 失礼な人だね。頭にきた?

綾瀬 いや、古い考えの人なんだなって。男性はそういう考えの人、今もけっこういるんじゃないですかね。