1957年、英国で17歳の少女が失踪。1ヶ月後に森で発見された遺体は奇妙なほど腐敗が進んでおらず、何者かが遺体を「冷凍保存」した後に遺棄した疑惑が浮上した――。

 冷酷な狂気と謎が深まる本事件。警察は大規模な捜査を展開し、近隣の冷凍施設や所有者、不審車両の特定を進めるも、犯行の目的も犯人像も絞り込めぬまま捜査は暗礁に乗り上げていく。なぜ犯人は遺体を凍らせ、衣服を整えて残したのか。そして彼女の身に一体何が起きたのか?

 鉄人社の新刊『知ったら最後、夜眠れなくなる 世界の未解決ミステリー68』より一部抜粋してお届けする。(全2回の2回目)

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写真はイメージ ©getty

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遺体に性的暴行の跡

 新聞はこの不自然な遺体を大きく報じ、以後、事件は「ディープ・フリーズ殺人」と呼ばれるようになる。

 遺体に性的暴行の痕跡があったことから、警察は犯人が猥褻目的でアンを誘拐・殺害したものと睨む一方、遺体を冷凍保存できる環境を持つ人物を容疑者とみて手がかりを探す。

 当時はまだ冷蔵庫や冷凍庫は一般家庭に普及しておらず、ましてや人体をまるごと冷凍できるサイズの冷凍庫など極めて稀だった。