「介護は家族が担うもの」と一人で抱え込み限界を迎えてしまうと、本人や家族だけでなく対応する介護職員までもが傷つく負の連鎖を生む恐れがある。
介護サービスを拒む親に対し、親子お互いの生活を守り抜くためにはどのような姿勢で向き合うべきなのだろうか。NPO法人となりのかいご代表理事の新刊『介護前夜の教科書 親と自分の人生を壊さないための備え』(講談社)より一部抜粋してお届けする。(全2回の2回目)
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家族だけで介護を回そうとしない
「親のことは、家族である自分が最後までなんとかしなければ」
そう思い込んでいませんか? でも、どうか自分を追い詰めないでください。「介護は家族が担うもの」という考えは、あなたの大切な人生も、そして親との穏やかな関係さえも、壊してしまいます。
家族だけで頑張りすぎて限界を超えてしまったら、そのしわ寄せは、いつか介護の現場にも及びます。私はこれまで、家族も本人も限界を迎えてから、ようやく介護サービスにつながったケースを数多く見てきました。
見知らぬ人が急に生活の中へ入ってくることへの不安や混乱から、本人が職員に強い言葉をぶつけたり、手を出してしまったりする。対応する職員も心身ともに傷つき、熱意を持って働いていた若い職員が、現場を去ることさえあります。
これは、本人だけ、家族だけ、あるいは職員だけの責任ではありません。深刻な状態になるまで支援につながれず、本人と支援者が信頼関係を築く時間を持てなかったことも一因です。こうした悲しい連鎖を防ぐためにも、どうか「早めに」相談をしてほしいのです。
