「右の大腿骨が飛び出していて、脚がないことに気づいた」
――100キロ前後のスピードを出した車と正面衝突したということで、衝撃もすごかったのでは。
キャンディー 当たった感覚はなかったんですけど、宙に浮いてる感覚と滑っている時の感じは覚えてますね。
で、やっと止まった時に、後続車の邪魔になるから自分のバイクをどかそうと思って立とうとしたら、右の大腿骨が飛び出していて、脚がないことに気づいたんです。で、気づいた瞬間に急激に痛みがきました。
――自分が大怪我を負っている感覚もなかったと。
キャンディー そうですね。普通にバイクを起こしに行こうとしてたくらいだったので(笑)。
――右手も大怪我だったそうですが。
キャンディー 右手もしばらく気づかなかったんです。
脚がないとわかってから動かずにじっとしてたんですけど、どんどん目の前を車が通り過ぎていくので、このままだと2回目轢かれて死ぬか、太ももからの大量出血で死ぬかどっちかになるなと、タイムリミットを感じはじめて。
「右手を出したら、骨は飛び出てるし、指もあり得ない方向に」
――タイムリミット。
キャンディー でも、5分後くらいに一度通り過ぎた車が戻って来てくれて、私が轢かれないように停車してくれたんです。
でも、死んでいると思ったみたいで、全然私の近くに来てくれないから、 「すみませーん! 救急車お願いします!」と声をかけました。
そうしたら、「救急車あと8分で来るそうです!」って助けてくれた人が声をかけてくれて。「8分ならギリギリ持つかな」って思いながら、とにかく動かずにじっと待っていました。
そのあと、「スマホあのバイクにくっついてると思うので取ってもらってもいいですか?」ってお願いして。
――携帯?
キャンディー 次の日仕事だったんで、職場に連絡しなきゃって(笑)。で、「すごい遠くに飛ばされてました!」って走って携帯を持ってきてくれたんですけど、その時に右手を出したら、骨は飛び出てるし、指もあり得ない方向に曲がっているし動かないしで、瞬時に「心拍数あがるから見ない方がいい」と思ってスマホ触るのを諦めました。
――医療従事者としての冷静な判断もされて。
キャンディー 大量出血している中で、これ以上タイムリミットを短くするわけにはいかないと思って。
