「着慣れていないスーツを無理やり着て…」「金髪かよ」裁判に来た加害者の姿
――裁判で何かあったんですか。
キャンディー 自首した容疑者の刑事裁判ではじめて相手の顔を見たんですけど、実は入院中も何度か、相手の弁護士を通じて「謝罪に来たい」という連絡がきていたんです。
でも、刑事さんからは強めに「会うのはおすすめできない」と言われていたこともあって、裁判ではじめて見ることになって。
――「会うのはおすすめできない」とは?
キャンディー 相手が裁判を有利に進めるためっていう意味もあるし、前にその刑事さんが担当した事件で、同じように加害者が謝罪に行ったら、被害者の人の怒りが収まらなくなって、手を出してしまったことがあったらしくて。
私は手を出さない自信はあったんですけど、親はどうかなと考えると自信がなかったこともあり、謝罪を受け入れるのはやめていたんです。
でも、裁判に来た加害者は金髪で、明らかに着慣れていないスーツを無理やり着てきた感じで、お母さんがすぐ「金髪かよ」ってボソッと吐き捨てるように言っていて。
――誠意が見えないというか。
キャンディー 裁判でも終始、私にじゃなく裁判官に謝っていたんです。で、声のトーンからも心からの謝罪じゃないというのも伝わってきて、その時に初めて、「ああ、私はこんな人のことをずっと心配していたのか」と思いました。
「刑務所にも入らず、普通に生活できるんだ」加害者の判決は?
――それまでは加害者に対して同情的に思っていたわけですよね。
キャンディー なんですけど、実際に見たことで、「ああ、私がバカだったんだな」と分かって。詳細は省きますけど、相手の発言から自分の看護師という職業をなめられた気もして、事故後、はじめて怒りが湧きました。
あと、裁判で「私から仕事を奪ったから自分も仕事を辞めた」と話していましたが、「いやいやお前は頑張れよ!」と思いましたね(笑)。
でも結局、「こんなヤツだった」というだけの話で、その人を恨んでも私の脚が戻ってくるわけでもないし、この人は今後も自省のない人生を送るんだろうなと思って、今に至ります。
――加害者を知ったことで、キャンディーさんの気持ちは楽になったのか、どうなんでしょうか。
キャンディー 知らぬが仏だった可能性もありますが、同情する点がなくなったので、そういう意味ではスッキリしました。
ただ、判決は懲役3年の執行猶予5年だったので、「軽いな」とは思いましたね。罪を犯しても刑務所にも入らず、普通に生活できるんだなって。
――被害に遭ったキャンディーさんは社会復帰も大変な状況に追い込まれたことを考えると、納得できないですよね。
キャンディー 刑事さんいわく、一番重い刑罰になるよう頑張ったそうですが。
