ついやってしまいがちな「ながらスマホ」。歩きながら道を調べたり、気になるメールを返したり。でもこれ、一歩間違えば過失傷害罪に問われかねないとご存知だろうか? もちろん自転車の運転中はもってのほか。より重い道路交通法違反に問われる可能性も。
普段、深く考えずにやっていることが、実は法を犯しているかもしれない。大人でもそうなのだから、子供ならなおさらだ。拾った小銭を交番に届けるのは面倒だから、自分のものにしてしまおう。唾を路上や公園、駅で吐いたってどうってことはない。街中やお店にあるコンセントで勝手に充電しても問題ないだろう。SNSのアイコンに推しのタレントやアイドルの写真を使うくらい許されるはず……。しかし、それらは法律で禁止されている行為であり、罪に問われかねない。本書は、弁護士の監修のもと、こういった行為がどのような罪にあたるのかを解説するユニークな児童書だ。
「もともとは若い世代に闇バイトの危険性を伝える本の企画を練っていたんです。でも考えるうちに、小学生くらいから、法律上やってはいけないことを知っておけば、悪いことに巻き込まれづらくなるのでは? と思いついたのが企画のきっかけです」(担当編集者の野村茂樹さん)
当初は図書館を中心に置かれる図鑑として制作されたが、利用者や司書からの反響の大きさを鑑みてハンディ版を刊行することに。
編集時に心がけたのは「お説教っぽいものにしないこと」だったと語る野村さん。ただでさえ法律というのは堅苦しく、とっつきにくい。そのため、マンガ家・イラストレーターの小豆だるま氏が手がけた味のある絵を大きく、印象的に使うことで、小学生でも楽しく読めるように工夫した。
「2ページで1つの項目を構成していますが、あえて見開きにはせず、ページをめくると解説が読める形にしました。ネットでは情報をどんどんスクロールして読んでしまう。そこにはしっかり考える“間”がない気がするんです。ページをめくる前に『これって本当に犯罪なの? なぜやってはいけないの?』と考える時間を作ることが大切かなと思いました」(野村さん)
大人にも学びが多そうな本書。先月発売された第2弾も好評だ。
2025年9月発売。初版6000部。現在13刷22万部(電子含む)
