「自らも国民の一人であった皇后が、私の人生の旅に加わり、60年という長い年月、皇室と国民の双方への献身を、真心を持って果たしてきたことを、心から労いたく思います」
一言、一言、発する度に、声が裏返るような瞬間がありました。
私は36年間、NHKでアナウンサーを務め、退職後も声の仕事に携わり続けています。声には必ず「心」がくっついてくるのです。何も考えていない心で読めば、無味乾燥に聞こえる。でも、上皇さまが国民に語りかけるとき、その声を聞けば、心の奥底から発せられていることがわかります。これは、どう生きるべきかを自分自身で考え抜き、国民のために祈り、真心を持って発しないと出ない声。お人柄がそこに表れているのです。
平和な国であり続けるために
「神の子」として生を受けながら、敗戦後は「人」となり、「象徴」にならざるをえなかった上皇さま。そして、上皇さまに寄り添い続けた美智子さま。お二人で支え合いながら、どれだけ険しい道のりを歩んでこられたことか。昭和の時代には、国民の理解を得られないかぎり、皇室が続くことはないという切実な危機感があったのではないでしょうか。
そんな中でご夫妻は、昭和・平成の日本が平和な民主主義国家であり続けるために、全身全霊を尽くされた。批判をものともせず、国民の中に躊躇せずに飛び込みました。
※全文では、上皇ご夫妻の初めての沖縄訪問について語られています。約2800字の全文は、月刊文藝春秋のウェブメディア『文藝春秋PLUS』と『文藝春秋』2026年11月号に掲載されています(山根基世「上皇ご夫妻 裏返った陛下の声」)。
■関連記事
【深層レポート】悠仁さま天皇教育の波紋
愛子天皇は歴史の必然である
彬子女王と母信子妃 決裂の瞬間
