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(2)いろいろ測りたくなる、定規いらずの「計測」アプリ

 AR(拡張現実)機能を利用した「計測」なるアプリも、一度は試してみたいiOS 12ならではの機能です。これはカメラを用いて、さまざまな被写体のサイズなど、二点間の距離を画面上で測定できるというものです。「iPhone Xs Max」や「iPhone Xs」専用というわけではなく、iOS 12にアップデートしたiPhone 6s以降のほとんどの機種で動作します。

 使い方としては「計測」アプリを起動したのち、表示される目印を被写体に合わせ、タップして始点と終点を設定するだけです。距離はリアルタイムで画面上に表示されますので、写真をわざわざ撮影する必要もありません。計測した距離はワンタップでクリップボードへとコピーできます。

 現時点ではセンチ単位で正確に計測できるほどの精度はなく、測り直すたびに微妙に数値が変わるなど、まだまだ発展途上の感はありますが(特に建物など何メートルもあるサイズは苦手なようです)、定規やメジャーを直接あてることなく、離れたところから長さや距離が測れてしまうのは画期的で、身の回りのあらゆるものの寸法を測ってみたくなります。

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画面上で始点と終点を指定することで距離を計測できます。距離がある程度近く、周囲との明暗がはっきりしている必要があります
タップすると距離をコピーできます。単純な距離だけでなく、長方形エリアの高さ・幅・面積や、円の直径を測ることも可能です

(3)片手で使いやすい「Chrome」アプリ

 最後に紹介するのはブラウザアプリです。iPhoneのブラウザと言えば、標準ブラウザの「Safari」を使っている人がほとんどでしょうが、いちど使ってみてほしいのがGoogle製のブラウザ「Chrome」です。

 iPhone Xs Maxは、画面が縦方向に伸びたことから、画面上方まで指が届きにくくなっています。画面全体を一時的に下にスライドさせて指が届きやすくする「簡易アクセス」なる機能もありますが、操作のたびに画面をスライドさせるとなると面倒です。

 今回の新iPhoneの登場に先駆けてリニューアルされた「Chrome」は、こうした指が届かない問題を解決すべく、これまで画面の上下に分散していたボタン類を、画面の下部に集約しています。これならば、検索やタブの切り替え、ページの戻る・進む、メニュー表示などほとんどの操作を、iPhoneを握り変えずに行えるというわけです。

 画面の縦長化はiPhone以外にAndroidでも同様の傾向があり、今後さまざまなアプリが同様のリニューアルを行ってくる可能性がありますが、このChromeを試すと、その方向性が正しいことを実感します。Chromeは他にも、ブックマークなどの設定をPCと自動同期する機能もあるなど便利なだけに、まだ使ったことがない人は、この機会に試してみてはいかがでしょうか。

こちらは標準ブラウザ「Safari」で表示したところ。利用頻度が高いリロードボタンが画面上部にあるなど上下にインターフェイスが分散してしまっています
ブックマークやリーディングリスト、履歴を切り替える場合も、画面上部をタップする必要があります
こちらは「Chrome」で表示したところ。「共有」ボタンを除くほぼすべてのボタンやメニューが指が届きやすい画面下部に集約されています
タブ切り替えや履歴へのアクセス画面も、左右スワイプで切り替えられるため、上部ボタンを触れずに操作できます