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食のIT革命? 「完全食」という未来の食生活を3ヶ月間体験してみた

フード×テクノロジー=フードテックをご存知ですか?

2018/07/27
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「フードテック」なる言葉をご存知でしょうか。これはフード(食品)とテクノロジーを組み合わせた造語で、食品生産や調理、流通などにIT技術を取り入れて革新をはかったものです。金融業界におけるフィンテックのようなもので、わかりやすく言うならば「食のIT革命」といったところでしょうか。

ダイエット食ではありません

 そんなフードテックの最たる例として挙げられるのが「完全食」です。これは、人間が1日に摂取すべき栄養素を分析し、それをパウダーなどの形に置き換えたものです。これを水などに溶かして飲めば、従来の食事が不要になるというわけです。

 いわゆるダイエット食とは異なり、これ単体で栄養をバランスよく摂取することを目的としていて、食生活の偏りを是正するのにも役立つほか、忙しい時でも調理や後片付けの手間がかからないため、仕事が忙しくついつい昼食を抜いてしまっていた……といった生活に陥りがちなビジネスパーソンにもぴったりです。

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 そんな完全食は国内でも複数の製品が流通していますが、なかでも知名度が高いのが、今回紹介する「COMP」です。どのような摂取方法なのか、実際の食生活に組み入れるならばどんな形が望ましいのか、およそ3ヶ月にわたって試してみました。

日本発の完全食「COMP」。パウダーのほかに固形のグミ、さらにあらかじめ溶かしたドリンクタイプも販売されています(画像は公式サイトより
「COMP」のパッケージ。これはパウダータイプで、1袋のカロリーはおよそ400kcal

「パウダー」「グミ」「ドリンク」の3タイプ

「COMP」は、好きな飲料に溶かして飲めるパウダータイプのほかに、固形で手軽につまめるグミタイプ、さらにそのまま飲めるドリンクタイプも販売されています。1食に必要な量は年齢や運動量によっても異なりますが、筆者(30-49歳、運動量=普通)の場合、パウダー(96g)やグミ(105g=約40粒)だと約2袋となるようです。

ベーシックなパウダータイプ。1袋の容量は96gで、200ml以上の水で溶いて飲みます
これは牛乳で溶いた状態。味は豆乳に近く、水以外に好きな飲料で割ることもできます
こちらはグミタイプ。1袋の容量は105g=約40粒で、そのままつまんで食べられます
味はパウダータイプとはやや異なりヨーグルト風味。グミとしてはかなり硬めの食感です