簗和生前農相(47)の陣営が、過去の衆院選で報酬を支払った選挙事務員に投票依頼の電話をさせていたとする問題を巡り、簗氏自身が報酬の支払いなどを指示していた疑いがあることが「週刊文春」の取材でわかった。この疑惑が更迭の決定打となったと見られる。

10月13日、国会で答弁する簗氏 Ⓒ文藝春秋

就任からわずか1カ月で事実上の更迭

 簗氏を巡っては、これまで複数の疑惑が指摘されてきた。「週刊文春 電子版」(9月30日昼配信)では、衆院選で自身を支持しなかった自治体について「大幅にカットした」と発言した“恫喝音声”問題を報道。さらに「週刊文春」10月8日発売号では、衆院選公示日に支援者を無料のシャトルバスで送迎したとする“有権者買収”疑惑を報じた。

 これらを受け、簗氏は10月14日夜、高市早苗首相に辞表を提出。就任からわずか1カ月で事実上の更迭となった。

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若手エースが起用された“お支えチーム”はあっさり解散

「簗氏はかねてから『私は農水関係の色んな役職に就いてきた』『JA関係の予算も増やしてきた』と自慢げに語り、農水行政には自信をみなぎらせていた。とにかく細かい性格で、条文の一言一句に手を入れるタイプ。ネットの評判も見ていて、『俺がどれだけ農政に貢献してきたのか』と不満を洩らしていたようです」(農水省関係者)

 しかし、就任早々疑惑が相次いで発覚した。

「農水省内には国会対策で“お支えチーム”まで設けられました。秘書官でもない官僚が本業とは別に、政務案件の答弁をサポートするなど極めて異例のことだった。課長補佐級の若手エースが起用されるほどでしたが、あっさり解散となりました」(同前)

就任早々疑惑が相次いで発覚した Ⓒ文藝春秋

5人の事務員が「電話かけなどの投票依頼で報酬を受け取った」と証言

 ただ、簗氏を巡る問題はこれで終わりではない。民主主義の根幹である選挙に関する重大な疑惑について説明が果たされていないからだ。10月15日には、大学教授がシャトルバス問題について公職選挙法違反の疑いがあるとして簗氏に対する告発状を宇都宮地検に送ったことを明らかにした。

 そんな中で、複数の専門家が「非常に悪質」と指摘するのが、「週刊文春 電子版」が10月14日昼に報じた“運動員買収”疑惑だ。