華やかな専業主婦とアラフィフのフリーライター。生活背景の違いを超え10年にわたり家族ぐるみの交流を続けていた二人だが、関係は突如として冷淡なLINEのやりとりを機に破綻を迎える。

 その日まで仲良しだった2人はなぜ絶交したのか――。新書『友達になって後悔してる』(新潮社)より、著者であるフリーライターの山野井春絵さんが、この本を執筆するきっかけとなった「友人との別れ」を一部抜粋してお届けする。(全2回の1回目)

写真はイメージ ©getty

◆◆◆

ADVERTISEMENT

遅れがちになったLINE

 いつからか、彼女からのLINEの返信は遅れがちになった。おやなんだか様子がおかしいな、と気づいたころには、もう手遅れだったと思う。返事の早い人だったが、数日の既読スルーは当たり前、なかなか既読にならないことも増えた。

 私は友達を失ったのだ、その事実をはっきりと認識したのは、ある夏の午後、最寄り駅のホームで電車を待っているときだった。

 数日前、私は思いつめて彼女にLINEを送っていた。何か私はあなたの気に障ることをしてしまったのでしょうか、もしもそうであれば教えてほしい、嫌な思いをさせるつもりはなかった、反省しています、元通りに仲良く付き合いたいです、つきましては近日中で会える日はないでしょうか、日時はあなたに合わせます……というようなことを、なるべく重くならないように冗談を交えつつ、推敲したメッセージだった。

 が、その時ようやく届いた彼女からの返事は、あっさりとしたものだった。先に私が送った内容にはまったく触れず、なんということもない世間話が少しと、絵文字。