2/5ページ目
この記事を1ページ目から読む
「自由に休める」という矛盾
ここに、個人事業主という働き方の一つの矛盾がある。自由に休むことはできても、安心して休めるとは限らないのである。
このことを考えると、個人事業主と会社員の違いを「自由か不自由か」という単純な2択にするのは適切ではない。
会社員の場合、働く時間や仕事内容を会社から指定される一方、一定の収入や休暇、社会保障などを得られる。個人事業主の場合、働き方について一定の裁量を持てる一方、収入の変動や経費、休業時のリスクなどを自分で引き受ける。
つまり、個人事業主は「自由を手に入れる代わりに、リスクも自分で背負う働き方」と考えることができる。
問題なのは、その交換条件を理解しないまま、「自由」という言葉だけを信じて仕事を始めてしまうことである。
個人事業主なのに自由ではない?
さらに考えなければならないのが、契約上は個人事業主であっても、実際には特定の会社への依存度が高くなっているケースである。
荷主から仕事を請ける会社があり、その仕事が別の事業者へ委託され、さらにその先へ業務が回される場合もある。こうした多層的な下請け構造があるからといって、間に入る会社がすべて不当に利益を得ているわけではない。それぞれの会社が営業や配車、管理などの役割を担っている場合もある。