老後不安の根本はお金の話じゃない

 っていうか、そもそもお金があれば老後は安泰なのだろうか。

 どれほどの大富豪であろうが、老いや死の苦しみ、痛み、情けなさ、孤独から逃れることは誰にもできない。豪華な老人ホームで人生の最終盤を送れたとて、それが果たして幸せな老後かどうかは全く別の問題である。

 そのように考えていくと、お金の問題は決して無視できないとしても、結局のところ、老後不安の根本はお金の話じゃないと私は思う。何しろ早い話が、現代の老後において誰もが恐れる病「認知症」一つとっても、どれほどお金を積もうがそのリスクから逃れることは誰もできない。そう考えると、老いや死は誰にも容赦なく訪れる圧倒的に平等なアイテムだ。ってことは、そのアイテムを迎え討つチャンスもまた平等に与えられているということになる。

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写真はイメージ ©Continental/イメージマート

 つまりは誰でも考え方次第、やり方次第で、老後不安から抜け出すことができるはずだと私は思う。考えてみてほしい。そもそも地球上の生物の中で老後不安に怯えているのは人間だけである。猫だって猿だって猪だって、お金を必死に貯めたりすることもなく普通に精一杯生きて普通に死んでいく。ならば我らとて。凝り固まった価値観をほぐし、ちょっとした発想の転換さえできたなら、かけがえのない貴重な一生をイタズラに不安色に染めることなく、他のあらゆる生物のように最期までフツウに元気に生き切ることができないはずなどあるものか。

 で、早い話が私、どうやらこの発想の転換に成功してしまったのだ。それ故に「老後不安が一切ない」と言い切れるのである。