深夜番組のネタ見せでの苦肉の策の郷ひろみのものまね

――長持ちの良さというか、モノを大事にするという姿勢が、やっぱりものまねの方からは伝わってきます。ダンシングさんと言えば、もう一つの柱「GO!ピロミ」も有名です。『クイズ⭐︎タレント名鑑』(TBS系)で目にしたときは衝撃的でした。

ダンシング 実は、「GO!ピロミ」は、今おっしゃったTBSの『クイズ⭐︎タレント名鑑』が初お披露目だったんですよ。たしか、あのときは「このそっくりさんは本当に実在する? しない?」みたいな企画で、とにかくものまね芸人が必要だ――ということで、うちの事務所からもオーデイションに連れていったんです。うちは弱小事務所ですから、なんとか1議席でも取りたかった。深夜番組とはいえ、TBSですから、ここで出るか出ないかは、その後の営業を考えると天と地ほどの差がある。

©細田忠/文藝春秋

 それで、10人くらい所属タレントを連れて行ったんですけど、全部ダメで。僕の「ダンシング☆谷村」もダメで、「これ、やべぇな」って。それで、「もう一つあるんで、やらせてください」って何のアイデアもないのに引き留めたんです。「何やるの?」って言われて、苦肉の策で「郷ひろみやります」と口にしたものの、やり尽くされているし、何すればいいんだと。そもそも、郷さんの歌まねなんてしたことないし。それでヤケクソになって、「GOLDFINGER '99」のイントロに合わせて、後ろ姿でひたすらジャケットをはだけさせるという動きをしたんです。歌ったら似てないことがバレるから、ずっと後ろ向いて、延々と音に合わせながらジャケットをバタバタとはだけさせるだけ。そしたら、「ちょっとそれ……面白いよ」って合格になった(笑)。

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大反響でオファー殺到「ダンシングとGO、二人いけますよ」

――あれって、とっさに思いついたものまねだったんですか!?

ダンシング はい。名前も「ご、ご、ご……『GO!ピロミ』!」みたいな。

――ショーパブ時代のたまものというか。恐ろしいまでの機転です。

ダンシング 『クイズ⭐︎タレント名鑑』の反響はすごくて、「GO!ピロミ、来てください!」という営業もめちゃくちゃ舞い込んできました。それで、ダンシング☆谷村がやってますというのは伏せて、「GO!ピロミ」という単体のそっくりさんがいる体で売り出すようにしました。GO!ピロミ名義のブログも始めたりして。書いているのは、ダンシング☆谷村なんだけど。営業のプレゼンも、「ダンシングとGO、二人いけますよ」みたいなことを言って。実際は、僕一人しかいかないんですけどね。

――もう違法建築じゃないですか。