いよいよ受験の年です。夏から娘の成績は伸び悩み、塾のレベル順クラスは徐々に落ちていきました。このままでは、最難関校どころか、難関校、いや中堅校も危ういかもしれない。焦りを感じた私は、塾のテストをサポートしてくれる個別塾にも通わせることにしました。中受は娘も初めてなら、私も初めてです。藁にも縋る気持ちで、オンラインの補習コースにまで手を出すなど、とにかく必死でした。

 これだけ課金したのだから、そろそろ成績も上向きになるだろう。そう信じていたのですが、秋に行われた模試の結果は惨憺たるものでした。ここまでやっても無理なのか。わが娘には、中受は合っていなかったのか……。悶々とする日々が続きました。

娘の偏差値が下がっていった理由

 そのころ個別塾の送迎で顔を合わせるようになった芳子さんと、よく会話するようになりました。芳子さんは隣駅エリアに暮らす女児のママです。志望校はほぼ同じでしたが、芳子さんの娘は優秀でつねにトップクラス。気さくな人で、悩める私に伴走のアドバイスをしてくれたこともあって、仲良くなりました。

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 お茶やランチで利用していたのは、紀恵さんがパート勤めをしているファミレスです。紀恵さんは私たちが店を訪れると、いつも従業員割引のチケットを使ってサービスしてくれました。私と芳子さんは受験体験記や偏差値表を広げては話し込み、ときには迎えに行く時間を忘れて娘たちから叱られるほどでした。

 このころ、勤務する会社の体制が変わり、仕事に雑務も加わって、にわかに忙しくなりました。夫も多忙な時期に入っており、わが家はしっちゃかめっちゃかでした。娘は学校から直接塾へ行き、息子はお迎え時間ギリギリまで学童へ。夕飯が遅くなることも多く、眠気を押して娘のテキストをファイリングしていました。畳めない洗濯物はまとめて週末にやっつけるという生活。

 コンビニで補食を買いたいと、娘から請われるままに交通系ICのチャージ代を渡していたのですが、ある日、娘の塾のリュックの中を整理していると、見慣れない文房具やアイドルのグッズがいくつも入っていることに気づきました。

 内ポケットには、個別塾の近くにある文房具店や本屋さんのレシートが何枚も……。支払いはすべて交通系ICです。こんなところで使い込んでいたのか! カッとなった私は、塾帰りの娘に問いただしたのです。

 すると、「買い物がストレス発散だった」などと言い、大袈裟に泣き出しました。その様子を逆に不自然に思ってさらに問い詰めると、何度か個別塾の自習室を抜け出し、こっそりと紀恵さんの娘と待ち合わせをして遊んでいたことを告白。「怒らないから本当のことを言ってごらん」などと言ったくせに、事実を知った私は激昂し、娘を罵倒しました。

「私もよくないとは思っていたけど、△△ちゃん(紀恵さんの娘)に誘われて、どうしても断れなくて」

次の記事に続く 「気がつけば、完全にハブられていた」娘の中学受験をきっかけに女同士の友情がめちゃくちゃに…43歳女性を苦しめた「受験絡みのママ友問題」の底なし沼