個別塾を抜け出し、仲良しのママ友・紀恵さんの娘とこっそり遊んでいたことが発覚した娘。激昂した母・結衣子さん(43)は、感情に任せて娘を激しく叱責してしまう。

 その後、何とか気持ちを立て直して迎えた受験本番だったが、結果は第4志望の1校のみ合格という厳しいものだった。ようやく怒涛の受験生活が終わり、以前のようにママ友たちと関係を戻せると思っていた結衣子さん。しかし、小学校の卒業式当日、彼女を待ち受けていたのは「あまりに残酷な仕打ち」だった――。

 フリーライターの山野井春絵さんの新書『友達になって後悔してる』(新潮社)より一部抜粋してお届けする。(全2回の2回目)

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写真はイメージ ©getty

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「もう受験なんかやめてしまえ!」

 娘は泣きながら言いわけを繰り返します。私はますますヒートアップしました。受験が近づいているのに気持ちが弛んでいる。そんなことをやっていたから偏差値が上がらないのだ。

 みんな少しの時間も惜しんで勉強している。塾にいくらかかっていると思っているのか。もう受験なんかやめてしまえ!……怒りがおさまらず、私は丸めたテキストを机に叩きつけながら夜中まで叱責を続けました。

 泣きながら宿題をこなした娘が眠りについた後、私は紀恵さんにLINEをしたのです。もちろん、お宅の娘が悪い、という内容ではありません。うちの娘は誘惑に弱いから、受験が終わるまではちょっと遊びに誘うのを控えてもらえないかと、丁寧に書きました。

 翌日になって紀恵さんからは「本当に申しわけなかった」と、長文の謝罪が届きました。謝ってもらいたいわけではないのに、と、苦い気持ちになりましたが、気を遣わせてごめんなさいとだけ、返事をしました。

 このころ私は、身も心も、疲れていました。