「せいろもいいけど、田舎そばも好きだ」という方も多いと思う。挽ぐるみで打った山形そばも田舎そばとして最近、人気上昇中である。虎ノ門の港屋などのニューウェーブ系も田舎そばの進化系ということもできる。
“激戦区”秋葉原でオープンしたばかり
ところで、そんな山形そばとニューウェーブ系の「いいとこ取り」のようなハイブリッド進化系の田舎そばを出す立ち食いそば屋が秋葉原にオープンした。「蕎麦処 陸人」である。
10月三連休明けのようやく秋らしくなってきた火曜日の昼下がり、「蕎麦処陸人」を訪れてみた。「陸人」のある佐久間町界隈は、秋葉原の西口側とはずいぶん雰囲気も異なったエリアで、落ち着いた大人のお店が多い。しかも不思議なことになぜかそば屋が多い。老舗店から手打ちのそば屋まで点在する。そんな激戦区にオープンしたのが9月11日。客足は大丈夫だろうかと心配していたのだが、店内には女性客が3人ほどいるし、店の前には数名の行列ができていた。すでに若者の心をつかんでいるのだろうか。
「肉そば」「ざるそば」「盛りそば」の3種類
少し待って店内に入った。食券を購入してしばし待つ。そばは「肉そば」、「ざるそば」、「盛りそば」の3種類でシンプル。つゆは冷たいものと温かいもの、辛いもの(ピリ辛)と辛くない普通のものを選ぶことができる。
店はデザイン的にかなり洗練された空間で、正方形のテーブルを囲んでそばを食べている。10人も入れば一杯になる。どことなく小さい港屋という雰囲気も少しある。
友人とテーブルの角に陣取って注文を待つ。しばし待って、注文した「ざるそば(ピリ辛)並」(680円)と友人の辛くない「肉そば並」(860円)が登場した。