大学の将棋部では「確実に1勝する役目」

――大学では将棋部(中央大学では棋道会将棋部)で活躍されていたのですよね。団体戦ではエースだったとか。

宮澤 入学したのが2020年。コロナ禍で授業はオンラインで大会は中止という時期で、部員が減ってしまって。2年生になって団体戦が再開されたのですが、オーダー表の14人を埋めるのも大変でした。

――大学将棋は基本7人制。14人をオーダー表に入れて、そこから1戦ずつ14人の前後を入れ替えることなく7人を選んで、相手チームの7人と対戦するのですよね。

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宮澤 はい。オーダー決め責任者をしていた時期もあります。中央大学は関東大学リーグのA級とB1級を行ったり来たりしていました。

――宮澤先生は、相手のエースとあたりにいったり……? 

宮澤 私は相手のエースとあたるのではなく、確実に1勝する役目。その役目は果たせたと思います(団体戦通算で個人成績20勝1敗)。A級では中央大学の戦力的に頑張っても勝てない大学がいくつもありました。1人でも多く勝つことを考えたら毎回強い人を出すべきなのですが、そういう戦略ではなく、全員が順番に出られるようにしていました。

 

――団体戦は層の厚さも必要で東大、早大、慶大などの上位校に勝つのは大変ですもんね。中央大学では部室で指したりもされていたのですか?

宮澤 私が在籍した法学部は4年生になったときに多摩キャンパスから茗荷谷キャンパスに移転しました。多摩には部室があって部内戦を指したりしました。団体戦は大学将棋の華。参加できて良かったです。私がタイトル挑戦を決めた時には、中央大学の関係者からお祝いのLINEがたくさん来ました。倉敷藤花戦に向けて壮行会も企画してくれて、集まることになっています。

――中央大学の後輩には、古井丈大四段(経済学部)、内山あや女流二段(理工学部)がいらっしゃいますね。

宮澤 2人とも3学年下。入学時に奨励会員、女流棋士でしたから大会には出られませんでしたが、将棋部には入っていて交流もあります。内山さんとは定期的にVSもしています。

将棋カフェでアルバイト

――高田馬場の将棋カフェCOBINでアルバイトをされていました。

宮澤 大学1年の夏ごろ始めて、女流棋士になった大学4年まで続けたので3年です。

――COBINのアカウントで公開された、新人バイト時代の宮澤先生がビールの栓をなかなか抜けない動画がちょっとバズっていました。

宮澤 器用ではありませんし、このドリンクはこれとこれを混ぜるなどの覚えも悪かった気が……。ただ、そこは将棋カフェなので、ドリンクの提供が速くなくても許してもらえるというか(笑)。

 

――「24(2025年末に閉鎖されたネット将棋の将棋倶楽部24)五段の女子大生」とお店もアピールしていて、そんな強い女の子と指してみたいと来店するお客さんもいましたよね。

宮澤 たくさんのお客さんと対局しながら交流できて楽しいアルバイトでした。初心者の方に将棋を教えることもあって、その経験は今、指導対局をするときにも役立っています。

写真=釜谷洋史/文藝春秋

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