巨人・高橋由伸監督の解任を「報知」以外はどう書いたか?
東京中日スポーツは「事実上の解任劇」(10月4日)。
《もはやなりふり構っていられない。読売本社による勝利至上主義が垣間見える事実上の解任劇だった。》
デイリースポーツは「配慮なき公表……あまりにも酷だった環境」(10月4日)
これが見事な論評だったので抜粋してみる。
《山口オーナーは「監督一人の責任ではない」とし「十分なバックアップができていなかった」と言った。(略)本来、間に入るべきだった鹿取GMは、フォローすることもなかった。》
《そして、CS出場の可能性が残る中という退任公表の時期。最後まで戦う現場に配慮すべきではなかったか。》
《同オーナーが「ジャイアンツの宝」とまで称した指揮官が置かれた環境は、あまりにも酷だったと言えるだろう。》
手厳しい。しかし「相手陣営」だからよく見える分析ともいえる。正直、報知には書きづらいことだろう。巨人ファンはデイリースポーツの論評も読むべきだと思った。
報知は阪神・金本監督解任をどう報じたか?
衝撃は由伸だけではなかった。先週11日には阪神の金本知憲監督が「辞任」。
これはどう読み解けばいいのだろう。いったい何があったのか。知りたい。
面白かったのがスポーツ報知の「記者の目」である。
「金本監督電撃辞任 球団のフォロー無く追い込まれた……記者の目」(10月12日)
記事の冒頭でいきなり、
《形の上では「辞任」だが、「辞任の流れ」に追い込んだとみられても仕方がない。》
ああ、なんて遠慮がないんだ!
このあとも、
《なぜもっと早く本気で引き留めなかったのか。》
《金本監督への全幅の信頼が揺らぐ中、精神的に追い込まれる様子を放置していた。最後は孤立無援の決断。》
《再建を託して、三顧の礼で迎えられた鉄人が道半ばで虎を去る。》
スポーツ報知は阪神フロントの体質を指摘。阪神ファンなら報知の論評こそ必読だっただろう。
それにしてもこれ、どこかで見たぞ……。