“右翼”レッテルに日本語歌詞禁止……活動を阻む障壁
たとえば、韓国ではAKB48の一部メンバーが過去に靖国神社を訪れたり、旭日旗を連想させる衣装を身に着けたりしていたことが槍玉に挙げられ、IZ*ONEの日本人メンバーに“右翼”のレッテルが貼られることもある。
また、韓国の地上波テレビ局ではいまだに日本の大衆文化の流入制限があり、日本語の歌詞を放送することが禁じられている。そのため、IZ*ONEの代表曲としてファンたちの耳に馴染んだ秋元康氏作詞の『好きになっちゃうだろう?』も、歌詞が日本語であることを理由に地上波で放送禁止となった。
BTS問題の影響は?
さらに最近はボーイズグループBTS(防弾少年団)の“原爆Tシャツ”騒動も起こったなか、日本人メンバーに対して否定的な視線が向けられないか心配でもある。
しかし、韓国ファンはそんな障壁もIZ*ONEの人気には影響がないと考えているらしい。20代の女性ファンが言う。
「さまざまな制約があるのは事実ですが、それほど大きな問題ではないと私は思っています。日本人メンバーが“右翼”といわれているのも、一部のアンチが騒いでいるのをメディアが面白おかしく取り上げているだけ。地上波で日本語の曲が歌えないことも、韓国では珍しいことではありませんし、テレビではその曲を歌わなければいいだけです。実際に地上波のテレビ番組には出演していますしね。BTSの問題も、IZ*ONEには影響がないでしょう。日本人が所属するTWICEが変わらず人気なのを見てもそれは明らかです」
「“日本人だから”と敬遠する人はいない」
前出の30代男性ファンも、IZ*ONEの人気は今後も高まっていくと予想する。
「すでにIZ*ONEの日本人メンバーたちはK-POPアイドルの一人として認められていますし、“日本人だから”と敬遠する人もいまはいません。TWICEの前例があることも、彼女たちが韓国で受け入れられた一因ではあるでしょう。韓国人メンバーとの違いといえば、韓国語がたどたどしいことぐらいです。そのたどたどしさも、またかわいいと評判なんですけどね。
日韓合同プロジェクトなので、何かと政治的な問題などと絡めて話題になりますが、ファンはただ彼女たちが好きなだけで特にそういったことは気にしていません。デビュー直後からこの人気ぶりですから、今後も韓国での活躍には期待が持てますね」
2年6カ月の期間限定で結成されたIZ*ONE 。個人的には、限られた時間のなかで日本人メンバーたちがどこまで韓国人の心を掴むかという点にも期待せずにはいられない。