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改札口を出てから“ラスボス出現”

 さて、改札口を出たらもうすぐ地上……と思うのは早合点。改札口の先にある4段ばかりの小さな階段を超えたら、日比谷線乗り換え・六本木ヒルズ方面と六本木交差点方面の分岐が出迎える。六本木といえば頭上を首都高が通るあの交差点。というわけで交差点方面の階段を登っていくことにする。

改札を出て、六本木交差点へ。右へ行くと日比谷線改札。大江戸線よりずっと浅い
地上までさらに90段ばかり

 改札口を抜けてもうすぐ地上……と思って油断しがちだが、ここからが意外と長い。途中で2つの踊り場を挟んで約90段ばかり。頼みの綱のエスカレーターもオーラスの階段部分には存在しないので、もはやラスボスといった趣だ。ヘロヘロになりながらなんとかラスボスをやっつけて、倒し、地下42.3mという洞窟から這い出てようやく見える太陽の光。少し汗ばんだ体には地上のちょっと冷え込んだ風が心地よく、行き交う外国人たちのイングリッシュもザ・六本木。いやあ、地上って本当にすばらしいですね……。

エスカレーターもない、地上への“ラスボス階段”
歩いて登ったあとの六本木の街は眩しい!

さて、地上まで登った「階段の数」は……?

 と、まあ「500段以上の階段を汗だくで登ってぐったり」みたいな結論を想定していたが、実際には思った以上にあっさりと登ることができた(もちろん疲れはしたけれど)。結局地下のホームから地上まで、登った階段の数は実に259段(カウントミスをしていたらスミマセン)。さぞかし時間がかかったと思われるかもしれないが、実は意外とあっさり7分程度。ゆっくり登っていくエスカレーターよりもサクサク登れる階段のほうが2~3分ほど早く地上に出ることができるようだ。

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今回計測してみると六本木駅の最深部から地上までは259段でした

 最後に日本一の“モグラ駅”として有名なJR上越線土合(どあい)駅と比較してみよう。土合駅は群馬と新潟の県境、上越国境を跨ぐ新清水トンネルの中、地下70mに下り線のホームがある駅だ。地上の駅舎からは階段で462段。さすがに差はあるが、六本木駅は階段の段数でも深さでも土合駅の半分は上回っているのだからたいしたものだ。

 エスカレーターやエレベーターで楽をするのもいいけれど、たまには大江戸線六本木駅の階段昇降で運動不足を解消してみてはいかが?

写真=鼠入昌史