池上彰さんの連載「WEB 悪魔の辞典」では、政治や時事問題に関する用語を池上さん流の鋭い風刺を交えて解説します!

【ご飯論法・ごはんろんぽう】

 質問に真正面から答えず、論点をずらして逃げるという安倍政権特有の論法。

【池上さんの解説】

「朝ごはんは食べましたか?」と聞かれたら、「食べませんでした」と答える。そうか、朝食抜きなんだと思ったら、実際はパンを食べていた。朝食は食べたが、ご飯は食べていない。そこで「朝ごはん食べましたか?」と聞かれたら、「食べていない」と逃げる。詭弁としか言いようがありませんが、安倍政権は、この論法を駆使してきました。

「ご飯論法」という秀逸なネーミングのきっかけとなったのは法政大学の上西充子教授です。

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安倍晋三氏 ©文藝春秋

 典型的だったのは、首相が友人の加計孝太郎・加計学園理事長とゴルフや会食を重ねていたことについて、テレビ番組でキャスターに問題ではないかと追及されたときのこと。安倍首相は「ゴルフが駄目で、テニスはいいのか、将棋はいいのか」と反論しました。

 いや、反論になっていないですね。これぞ見事な論点ずらしでした。きっと安倍首相は論理的なものの考え方が苦手なのでしょうね。

池上彰「WEB悪魔の辞典」のコーナーでは、池上さんの解説を聞いてみたい新用語を募集しています!

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