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小論文、出題されそうな3大テーマは「AI」「災害」「人権問題」――“小論文のカリスマ”が教える必勝法

東進ハイスクール・樋口裕一先生が教える合格する『論点』の活用法――2019年の論点100

2019/02/07
『文藝春秋オピニオン2019年の論点100』掲載

 最後に、2019年の入試で出題されそうなテーマについて考えてみます。

2019年の3大テーマとは

 まず最近、ずっと流行しているのが、(1)「AI」。あと1、2年は続くと思われます。これまでは、「職を奪われる」、「兵器に使われる」といったところがメインでしたが、来年は難関校が、ベーシックインカムとの絡みで出題してくる可能性がある。これについては、文春新書の『人工知能と経済の未来』(井上智洋・著)がテキストとして最適でしょう。AIは教育との絡みでも要チェックです。AIに負けない人間を作るにはどうしたらよいか、という文脈での出題です。

 とりわけ2019年に狙われそうなものといえば、(2)「災害系」です。防災や地域防災というのは必ず出てくると思います。避難所の問題などもそうですが、山、森林の保護といったものと絡めての出題が要チェックです。地震にしても豪雨にしても、大きな被害を出したのは山崩れでした。今、大学には「地域××学科」といった、「地域」を冠した学科がたくさんありますから、そうしたところを受ける生徒諸君は注意しておいたほうがいいでしょう。

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 女子テニスの大坂なおみさんの大活躍から、(3)「人種問題」というのも十分に考えられます。このテーマは差別などと微妙に絡みあう問題なので、高校や予備校では教えにくいのですが、大学入試では出題可能です。ですから、準備しておくのとそうではないのとで差がつくテーマでもあります。「テニスUSオープンで日本人として初めての優勝」という表現をどうとらえるのか。私が出題者なら、3つくらいの異なる意見、たとえば、「国籍が日本である以上、間違いなく日本人である」、「日本文化の素養に乏しいところがあるので、日本人とはみなせない」、「大坂さん個人が優勝したことが重要であり、日本人かどうかは二の次である」といったものを読ませて、あなたの意見を書きなさい、というふうに出すと思います。

 これが2019年の3大テーマです。