「渡辺謙一強時代」から、伊東四朗、剛力彩芽へ
……と、感慨に浸っていたところ、あることに気がついた。正直言って、実に下らなく、実にどうでもいいことなのだけれど、一度気がついてしまった以上、気がつかないフリもできず、無視することもできずにモヤモヤしているので、ぜひ、読者のみなさんにも共有していただきたく思う。前置きが長くなってしまったけれど、ファンブックの表紙の顔ぶれとともに、ついつい「裏表紙の顔ぶれ」が気になってしまったのである。
出版業界では「表4」と呼ばれる裏表紙は毎年、ヤクルト本社の自社商品の広告なのだが、圧倒的に「渡辺謙」ばかりなのである。01(平成13)年の初登場以来、02年、03年、04年、05年まで5年連続で裏表紙に登場している。商品はいずれも、「ヤクルト400」。06年にはなぜか唐突にグッチ裕三の笑顔がまぶしい、飲むヨーグルト「ビフィーネ」に表4の座を譲るものの、08、09、15年には再び表4に返り咲き。「謙さん強し」をヤクルトファンに印象づけた。ちなみに、渡辺謙は熱心な阪神ファンであることを公言していることを明記しておこう。
しかし、「謙さん黄金時代」も永遠ではなかった。思わぬライバルが現れたのだ。「ヤクルト400」から裏表紙の座を奪ったのは「タフマン」、そして「ジョア」だった。タフマンが登場した12(平成24)年、14年、渡辺謙に代わって登場したのが、そう「ミスタータフマン」こと、伊東四朗だ、ニン! 一方、ジョアが裏表紙を飾った13、16、17年になると「ミスZOZO」こと、剛力彩芽のまぶしい笑顔がヤクルトファンに微笑みかけているのだ。「友達より大事な人」、ミス彩芽はランチパックとジョアで、あのスリムな体型を維持しているのだ!
「渡辺謙一強」時代を経て、伊東四朗と剛力彩芽が虎視眈々と「裏表紙王座」の座を狙っている。ちなみに、18(平成30)年は川口春奈、そして平成最後、令和最初の19年は大泉洋が表4に登場している。来るべき令和時代、ヤクルトファンブックの裏表紙の座を占めるのは果たして誰なのか? 実にどうでもいいことなので、別に注目しなくてよいだろう。令和時代もまた、みんなが野球を楽しめる幸せな時代でありますように!
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