文春オンライン

自殺、殺人、孤独死……「引っ越し先が事故物件だった」は意外に多い! 大島てるが教える“怪しい物件の見抜き方”

事故物件サイト運営人が使う「プロのテクニック」 #1

2020/02/02
note

全面リフォームされた部屋はなぜ“怪しい”のか?

 第一に、一部だけ不自然なリフォームがされている物件。アパートであれ、マンションであれ、あるいは雑居ビルであれ、「101は古い、102も古い、でも103だけ新しい」といったような、建物の中で1部屋だけがなぜか全面リフォームされている物件は、過去に何らかの事件があった可能性があります。

 たとえば、鉄筋コンクリート造のマンションで火事があった場合には、しばしばこうしたリフォームがなされます。木造アパートで火事が起きると、たとえ燃えたのが1部屋だけでも“建て替え”となりがちなのですが、鉄筋コンクリート造のマンションなら、火事があった部屋だけを新しくすれば、そのまま使えることが多いからです。

©iStock.com

 また、孤独死が起きた部屋も、こうしたリフォームの対象になります。自殺や殺人と比べると、“事故物件感”は弱く思えるかもしれませんが、孤独死の現場は酷いです。なにより臭いがきつく、天井や壁紙、床にまで染み込んでしまうのです。発見された段階でかなり腐敗が進んでいることも多く、そうなると結局全てを張り替え、全面リフォームすることになってしまうのです。

ADVERTISEMENT

玄関のドアは要チェック!

 ちなみにリフォームの際には、原状復帰にとどまらず、むしろグレードをあげた部屋に変えてしまう、という例もよく見られます。内装を豪華にしたり、あるいは防音の部屋にしたりして、家賃のベースを上げるのです。

©iStock.com

 こうした場合の見抜き方としては、ネットで同じ建物内の別の部屋の写真をチェックしたり、外から見て玄関のドアが他と違うところがないかを確認するのが有効です。リフォームする際に、以前と同じドアが製造終了になっていたり、同じようなデザインでより性能が良い、あるいは安いドアを購入するオーナーが多いため、「玄関のドア」は注目すべきポイントなのです。