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今の政権は本当に「保守」なのだろうか?

 私たちだけではない。子ども世代のことを考えたい。将来また新しいウイルスが出現したとき「あの時代にはどういう決断があり、議論の過程があったのだろう」と彼・彼女らが思っても参考にならない可能性が高い。未来の日本人にも迷惑をかけているのだ。

 過去・現在・未来をつなぐという誠実な態度が驚くほどない。自分たちの目先の損得だけでいいようにみえる。伝統破壊や歴史の分断をしている。常々思うのだけど今の政権は本当に「保守」なのだろうか? 私には保守政治家の態度には到底見えない。そうまでして守っているのは一体何なのだろう。

 そう考えると、コロナパニックでも88%が森友再調査に「賛成」なのはむしろ当然だ。コロナも森友も同じだからだ。なぜ森友問題で公務員の自殺者まで出してしまったのか。そこを再調査しないと「美しい日本」など悪い冗談である。

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賛成824票(87.8%)で再調査賛成派が圧倒的に多かった

検察は「最強の第三者機関」

 再調査しない理由について首相は「佐川氏が改ざんの方向性を決定づけたことなどが財務省の報告書に書かれている」ことを挙げている。

※「森友、向き合わぬ首相 再調査、改めて否定 参院予算委」(朝日新聞3月24日)

 さらに第三者機関を入れて調査委員会を立ち上げてはどうかと野党に提案されると「最強の第三者機関と言われる検察がしっかりと捜査をした結果がもうすでに出ている」と答えている。

 しかし、その検察に手をつっこんでいるのは(最近なら)黒川検事長の定年問題でわかる。そんななかしれっと「最強の第三者機関」と評価してみせた。怖さを感じた答弁だった。