緊急事態宣言が継続され、不要不急の外出自粛が求められた結果、全国的に交通量が減少し、事故が減少傾向にある。警視庁の所轄署幹部が解説する。

「都内はどこも車の交通量が少ない。車の減少に伴い、交通事故はめっきり減っている。日中でも、夜間の当直勤務態勢でも事故に関する通報がほとんどない。これまであまり例がない事態だ」

交通量が減って、大きな事故も減少傾向だ(写真はイメージ) ©︎iStock

 東京都内で3月下旬から4月上旬の間に発生した交通事故は約2000件と、前年同期比で40%以上減少しているという。神奈川県警の所轄署幹部は、車の交通量が減少しているからこその危険を指摘する。

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「道路がすいているから、ついついスピードを出している車が目に留まる。ひとたび事故発生となったら被害は大きいのではないかと心配している。

閑散とする銀座。車の通行量も少ないが懸念されることが… ©︎AFLO

 ただ、幹線道路などでの大きな事故はほとんど起きていない。なかなか減少しなかった、高齢者の道路横断中にはねられるような事故もほとんどない。緊急事態宣言以降、自分が勤務する警察署管内の死亡事故はピタッと止まった」