ペナントレース本戦では思うような力が出しきれなかった横浜ベイスターズがこちら文春野球コラムリーグでは日本シリーズへ進出と大変おめでたい! 文春野球コラム日本シリーズ2020、この重要な場面でノコノコと出て参りました。監督、この重責に心が押し潰されてしまいそうです。
今シーズンは言わずもがな、新型コロナウイルス感染拡大とその影響による混乱に迷い、言わば非常事態の中、チームも本来の力を出すことが難しかったと思います。
私はと言えば、球場観戦をほとんど自粛せざるを得なかった状況下、ファンとしての緩やかな気持ちの変化を感じていました。前年はあれほど勝ち負けに熱狂していた私が、自分でも不思議なことに、チームの勝つこと負けることがさほど気にならなかったのです。山﨑康晃選手のポッチャリ姿を眺め、横浜の選手たちが健康で元気に試合をしていること自体に安堵するお婆ちゃんのような心境でおりました。
私にとってベイスターズファンであるということがどういうことなのか、そんな気付きを得た2020年シーズンであったように感じています。
もちろんのことチーム成績が良ければ嬉しいです。チームの前進やその達成に興味を失ったわけではありません。というよりはむしろ私の中でのチーム愛が次のフェーズに昇華したというのが正しいかもしれません。
ありのままのチームを愛でることで幸福に触れるある種の境地に辿り着こうとしているのではないかと、これがどういう感情なのかは自分でも訳が分かりません。歳を取ったということでしょうね(笑)。
なぜ私は野球を見るのか、なぜ野球が好きなのか。人それぞれ楽しみ方は違うと思いますが、私にとってはエンターテイメントであるだけでなく、人生にパッションを与えてくれるものだと感じています。
やっと叶った球場観戦試合での大泣き
コロナ禍により2020年シーズンに球場観戦した試合は一戦だけ、11月1日の阪神タイガース戦でした。久しぶりの球場の空気が嬉しくてソワソワしていました。
シーズン終盤にやっと叶った球場観戦試合、ベイスターズがソト選手のホームランで先制するも簡単に逆転されてしまい雲行きの怪しい展開となりましたが、目が覚めるような細川選手のホームランに続き、再びソト選手の打点で同点に。その臨場感にいつもの興奮が蘇りました。感極まった私は静かに泣いていました。そして最終回ウラの攻撃、梶谷選手のサヨナラ打で劇的な勝利。ここで同行者も引くほどの大泣きを見せつけましたね。
勝っても負けても気にならないとは言ったものの、やっぱり現地で勝利するあの歓喜と一体感は他に代えがたく格別なものです。
確かに泣きやすい性質かもしれません。つい先日もテレビで流れていたドラえもんの映画でボロ泣きし家族に大笑いされたばかりですが、あの日あの展開からのサヨナラ勝ちとなれば涙が止まりませんよね(周りに泣いている人はいませんでした)。
また、来年もハマスタで思いきり泣かせていただきたいものです。