1位は真正面から「コロナ禍」という時代に挑んだ意欲作
【第3位 根尾ドリンク“オレンジジュースNEO”】
甘いものばかりが続いて恐縮ですが、これはランク入りせざるを得ません。とにかく美味しかった。たかがオレンジジュースに800円?!と驚くなかれ、値段お高めなスタジアムグルメですが、根尾ドリンクは街で見かけても買ってしまうはず。それくらい美味。凍ったミカンを氷代わりに飲むオレンジジュースは、果汁の濃厚さを一切損なわずに涼しさも同時に堪能できる、夏場にはピッタリの逸品でした。ハマスタのみかん氷の様に定番化希望です。昨年食べた12球団全体のグルメの中でも、味だけなら「五十嵐亮太の留萌名物ニシン弁当」と双璧をなすでしょう。
【第2位 京田丼“タコライス”】
これです、これなんです。「沖縄キャンプで食べた」と一言ある、これだけで全然違う。選手会長も務める京田陽太らしい、キャンプ地沖縄県への気遣いが見て取れます。美味しいだけでなく、選手の人柄にも触れられる。この体験に我々はお金を払っているんです。
さて、では第1位の発表。の前に、敢えて“ワースト”を発表しておきます。
【ワースト 根尾弁当】
選出理由は、写真を見れば一目瞭然でしょう。一体どこに「根尾昂らしさ」があるのか? こちらの写真もご覧ください。
これは2019年に発売された京田弁当との比較です。サイゼリヤの間違い探しか?と疑う程の類似点の多さ。慰め程度に、僅かばかりのおかずと卵焼きのナンバーが変わっている事が、逆に寂しさを誘います。しかもどちらもシンプルに美味しくなかった。筆者は「選手グルメとは球団からのラブレター」だと思っています。大事な選手の名前を冠した食事を、不味く作りたくないですよね? 他のメニューが美味しかっただけに、尚更残念でした。今年はこの流れで「石川昂弥弁当」を作るのでしょうか? 製造元のユーミンフードさんには“賢明な判断”をお願いしたいと思います。(バンテリンドームナゴヤのH Pを見ると「球弁」と「選手プロデュースメニュー」は別カテゴリーですが選手の名前を冠しているので審査対象としました)
では、改めまして第1位!
【第1位 ドアラのエナジー“エナジードリンク”】
栄冠は、やはりこの動物に輝きました。名古屋が誇る大人気マスコットによるプロデュースメニューは、真正面から「コロナ禍」という時代に挑んだ意欲作。「手洗い、うがい、気合い。なにかしら頑張ろう。」というメッセージも◎です。流行を逃さずキャッチしたフレキシブルさも、大きく評価されました。ちなみにエナジードリンクということも手伝って、味は不問に付しております。
それでは最後に、ドラゴンズ選手プロデュースメニューの傾向をまとめておきましょう。
●味は全体的に美味しい。
●売り方、見せ方をもう少し野球観戦ビギナー目線に。
●ドアラ強し。
といったところでしょうか。
今月末には開幕する2021年のプロ野球。今年はどんなメニューが飛び出すのか。野球観戦の際は、スタジアムグルメでテンションを上げて楽しみましょう!
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