先日、ロッテファンの気象予報士・佐々木聡美さんに取材する機会があった。交流戦途中のタイミングだったので「レアード調子いいですね」、「佐々木朗希くんの完成度、すごくないですか?」など仕事か趣味かよくわからない役得だったのだが、好きな選手の話になってこんなやり取りがあった。
「荻野(貴司)さんが一番好きですが……外野手の層が厚いのがロッテ、という感じですよね」
「確かに。マーティンはもちろん、角中(勝也)さんも調子上げてきてくれたし、藤原(恭大)くんもいるし。それに……加藤翔平くんとかがいるんですもんねえ」
考えてみれば、ロッテといえばリリーフ陣に加えて、外野手は昔から多士済々だった。
サブローや立川隆史、大塚明ら生え抜き勢もそうだし、個人的には波留敏夫や井上純の元ベイスターズ勢の応援(「はる、と、し、おおおおお」「いーのうえ、じゅん!」と文字化すると怪しさ満点)も大好きだったし、同じ移籍組で言えば早川大輔のガッツもしかり。
This isロマン砲な大松尚逸に竹原直隆、残念そこは……の岡田幸文の“東京ドームでのファインプレー3連発”には心からシビれたし、沖縄からやってきた伊志嶺翔大も「俊足でバント上手くてたまに長打もある」というロッテ外野手の最大公約数なタイプで、本当に大好きだった。そしてモロさん(諸積兼司)のヘッスラも雨天ノーゲームで見られたとき、ホントに嬉しかったなあ。
連日のビックリなトレード2連発
佐々木さんと話をしながら外野手の今昔を思い出していた数日後、連日のビックリなトレード2連発である。
有吉優樹(ロッテ)⇔国吉佑樹(DeNA)
加藤翔平(ロッテ)⇔加藤匠馬(中日)
コロナの前は「飛びたーて翔Hey! 彼方ま~で~」とこちらも歌っていたけど、まさか名古屋に飛びたっちゃうだなんて……。それも移籍初日の18日のヤクルト戦でいきなりスタメンに名を連ねると、ドラゴンズでの初打席で初球打ちでいきなり初アーチである。
そういやロッテでの一軍デビュー戦となった2013年5月12日の楽天戦でも初打席で初球打ちしてプロ第1号だったっけ、なんて懐かしい気分になりつつ、いとしさとせつなさとが入り混じる、複雑な心境である。俊足で塁間や外野を駆け回って、意外にも長打力を秘めているスイッチヒッターってだけで、ロマンにあふれてたもんな……。