オリックス・バファローズ球団映像実況担当の濱野圭司です。いつも熱烈なご声援をありがとうございます。

 1999年からの球団映像担当ですので、今年で24年目。昨年のオリックス優勝が、実況を担当してから23年目での悲願の初優勝。感動しました。泣きました。この瞬間、私の携帯メール、LINEがフル稼働。

『前回優勝時に幼稚園児だった息子が年明けに結婚するんだ』『前回の優勝時は新婚ホヤホヤ。今年は銀婚式やで』などなど。オリックスの優勝を期待しながらそれぞれが歩んできた人生を感じさせるメッセージが数多く届きました。それらを目にしてまた涙、涙……。まさに感涙にむせぶ。そんなありがたい時間でした。オリックスファンの皆様、優勝馴れした(1年で馴れますでしょうか)今年の秋には最高の笑顔で喜びを分かち合いましょう。

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山本由伸 ©文藝春秋

優勝の他にも多くの初めての体験

 実況担当球団のペナントレース優勝という喜びとともに、いくつかの人生初めての体験を、自分史に刻むことができたのも昨年の財産です。トップ3を挙げますと、

(1)ペナントレース開幕から3ヶ月間実況担当11試合不敗
(2)クライマックス・シリーズ実況初勝利
(3)BS12の千葉のナイトゲーム・千葉ロッテ対オリックスでオリックス応援実況初担当初勝利

 今回は(1)について熱く語らせていただきます。

 2021年オリックスのペナントレース開幕から実況担当11試合連続不敗という驚異の勝負運(過去には開幕から担当3連敗とか4連敗はありました。流れをよくするために球場への通勤ルートを何度も変えました)に恵まれたのです。まず3月31日から2連勝してひとつ引き分け、それからまた2連勝してひとつ引き分け。その後は、5月14日から6月23日までの担当試合で破竹の5連勝! 開幕から3ヶ月間負けなしの9勝2引き分けとなりました。私としてはなるべくこのいい流れを保ちたいので、人にあまり知られないように密かに中継に臨むように心がけていました。

 ところが、6月に入った頃にはオリックスファンの間で、この連戦連勝が話題になっていたみたいで、実況を終えての球場からの帰り道、ファンの方から『また勝ちましたね。今季は全勝ですやん(大阪では親しい友人ではないけれど気さくに声をかけてくれる人がたまにいます)』。マスクを着用していますが、私が球場から軽快なフットワークで飛び出してくるので、すぐに判るのでしょうね。でも気分はいいもの。喜びMAXオリックスです(笑)。