そういえば、オリックスの厚澤和幸コーチがこんなことを言うてました……。
「中嶋監督の凄さ、素晴らしさは1年間をどう戦うかをすべて想定したマネジメント力」
え? なになに? どうやら聞くところによると1年間、どの投手をどう使い、どこで休ませ、どこで少し無理してもらうか……全部考えとるらしい。
指導力はもちろんやけど、このマネジメント力こそが中嶋聡監督の最大の武器であり、魅力であり、パ・リーグを連覇できた要素なのかも知れまへん。
え? なんか、そう考えると色んな事が答え合わせ出来る。
中嶋監督は勝負の時のために無理はさせない
山崎颯一郎は去年、最初先発してましたよな。あれは1軍で多くのボールを投げる経験を積ませる為で、経験積ませたら、ファームで短いイニングを投げさせて、シーズン後半は一軍に上げて、セットアッパーとして使う。こう考えてたんか。あのスピードボールが後半、疲れが出てくる中継ぎ陣を助けるやろうと。去年は宇田川優希も出てきた。WBCを経験して迎えた今季は早々に4月に2軍に落とした。去年あれだけ投げた疲れはあるやろうから、前半は無理させない……そう考えているに違いない。どのあたりで1軍に上げてくるか。せやなあ、おそらく暑い時期にブルペンが大変になってくるやろうから、そこでしっかり投げてくれるように考えているのかも知れへんなあ。
吉田正尚が抜けて、5月にラオウ(杉本裕太郎)が怪我で離脱、そして森友哉も抹消(森選手はすぐに戻ってきてくれて何よりやった涙)。
え? どないすんの? まずいんちゃうん? そう思うわね、普通なら……でも、39年ぶりに12球団最速で20勝到達。そしてチーム打率、本塁打、得点、リーグトップという数字も出ましたがな。「え? すごないか? マサタカおらんねんで?」て声が大阪のミナミあたりの居酒屋か、大正駅の居酒屋か、十三の居酒屋あたりのおっちゃんから聞こえてきそう。
森友哉はつま先の怪我やけど、本人は「行けます、出ます」と言うとった。それやのに敢えて登録抹消した。おおお……大丈夫かいな……そう思っていたら、その日は16安打8得点の猛攻。中嶋監督は無理をさせない。勝負の時は来る。その時に無理をしてもらう。そう考えてるんやろなあ。今、若い子らをはじめ、すごい競争が起きてて、それが好結果に繋がってはる。「森くん、休んでも貯金増えた」てうちのオカンが電話してきそうやわ笑。