システム化された現代の女衒が警察の手に落ちた。スカウトした女性が売春で得た代金の一部を受け取ったとして、警視庁保安課は9日、組織犯罪処罰法違反(犯罪収益収受)の疑いで、スカウトグループ「アクセス」所属の無職、堀永純太容疑者(27)ら3人を再逮捕。売春目的で女性をソープランドにあっせんした疑いで、同グループの遠藤和真容疑者(33)を再逮捕した。
所属するスカウトは160人、1000万円の紹介料を得た人も…
「アクセスは、島根県以外の46都道府県にある性風俗店約350店舗に女性をあっせんしていた疑いが持たれています。グループに所属するスカウトは約160人に上り、中には1年半の間に1000万円以上の紹介料を得た強者もいた」(警視庁担当記者)
アクセスが女性から資金を得る仕組みは、路上でめぼしい女性を見つけて店に紹介する従来型とは違う。SNSを通じて女性を募集、店に紹介して紹介料を得る、いわば「デジタル女衒」なのだという。
「アクセスに所属するスカウトらは女性に身分証や顔写真、プロフィールを送信させ、全国の風俗店に個々の女性の写真やプロフィールを示し、一番高い値段を付けた店に売り飛ばす『オークション』方式で紹介していました。女性が売春で稼いだカネの15%がスカウトにキックバックされる仕組みでした。他に店から顧問料も受け取っていたようです」(同前)
スカウトからみれば、一度紹介すれば定期収入が入る「おいしい仕事」だが、女性から見れば仕事を続ける限り搾取され続けることにほかならない。