「アニメーションスタジオMAPPA」が『チェンソーマン』などヒット作を連発している。創業15年ながら、『呪術廻戦』『「進撃の巨人」The Final Season』などのビッグタイトルを次々に手がけ、藤本タツキ氏の人気マンガが原作の劇場版『チェンソーマン レゼ篇』は、昨年12月30日時点で国内興行収入が100億円を突破。2016年から代表取締役社長を務める大塚学氏(43)が、MAPPAの歩んできた道のりを振り返った。
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テレビ放送と並行して、インターネット配信が広がったのは、この10年ほどのことです。現在では当たり前になりましたが、作品をどの配信サービスで届けるか、その権利の扱い方によって収益構造は大きく変わります。視聴回数に応じて収益が分配される仕組みもあれば、一定金額が製作者側に支払われる契約もあります。
これまで、配信に関する営業や交渉は、主にテレビ局やレコード会社が担ってきました。制作スタジオが主体的に関わることは、一般的ではありませんでした。『呪術廻戦』や『「進撃の巨人」The Final Season』では、共同の座組みではありながら、国内配信の窓口を運用しました。制作だけでなく、作品の届け方に直接関わるという意味で、大きな学びがありました。
『チェンソーマン』との出会い
その前段にあたる取り組みが、同年放送された『恋とプロデューサー~EVOL×LOVE~』(TOKYO MXほか)でした。中国発のゲームを原作とする作品で、中国以外での配信権利運用を任せていただきました。クランチロールとの関係強化など一定の成果はありましたが、任された権利を最適・最善の形で運用できたかといえば、胸を張れる結果だとは言えませんでした。作品としても、ビジネスとしても、成功とは言えなかったからです。
制作で積み重ねてきた評価や信頼を、必ずしも十分な価値へと結びつけられなかった。その段階ではまだ、ライツビジネスを本質的に運用できる体制には至っていなかったのだと思います。





