前号では「住み替え」を紹介したが、60歳以降も今の家で暮らしたいという人も多いだろう。しかし、若い頃から住んでいる家は、必ずしも高齢者にとって住みやすくはない。長く住み続けるために必要なリフォームとは。
◾️連載「60歳から変えよう!」
#2 健康診断の生かし方7則
#3 食事を変える6則
#4 病を防ぐ運動6則
#5 薬を減らす7則
#6 最高の睡眠7則
#7 住み替える6則
#8 今回はこちら
定年後、住み慣れた自宅でそのまま暮らす選択をした場合、リフォームが新たな課題となる。
住宅金融支援機構が65歳以上の持家・年金受給者を対象として行った高齢者の住まいに関する調査(2023年公表)によれば、リフォームを実施した401人のうち、65〜69歳の人は55.6%を占めた。介護・暮らしジャーナリストの太田差惠子氏は「60歳は人生のロードマップを考える良い時期」だと語る。
「住み続ける選択は、死ぬまで自宅に居るという意味ではありません。何歳まで自宅で暮らしたいのか。実際に介護などが必要になる前に、施設への入居など将来の変化を見据えて準備をする期間も重要。60歳の段階で人生設計をすれば、自ずと必要なリフォームも見えてきます」
人生100年時代において、60歳以降も元気で暮らすための最適な住環境について、専門家に取材した。
❶フルリフォームNG。目安は388万円以下
ひと言でリフォームと言っても、自宅を全面改修するフルリフォームと、寝室だけ、あるいは、トイレや風呂などの水回りだけを改修する部分リフォームに分かれる。
定年直後は退職金や預貯金など、手元に資金がある場合も多く、フルリフォームの誘惑に駆られやすい。
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source : 週刊文春 2024年12月5日号